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空室問題に挑む


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■不動産業界


「武蔵コーポレーション」など
新興アパート売買業者が大繁盛

■スルガ銀問題、レオパレス訴訟で急成長の「ムサコ」――

 個人の不動産乱脈融資を煽ったスルガ銀行ショックを受けて、アパートの買い取り再販という銀行の不良債権処理が本格化する。こういった銀行や大家の救世主として注目されるのが武蔵コーポレーションなどの新興アパート売買業者だ。マンション業界で「ムサコ」と略せば、タワマンが乱立する武蔵小杉を連想するが、銀行や不動産投資家にとって「ムサコ」は武蔵コーポレーションである。
 埼玉・熊谷や宇都宮など東京への限界通勤圏エリアの銀行支店は、空室が急増するアパート経営者(地主ら)への融資の不良債権化を防ぐため、まず、空室を埋めることが課題で、業者はそれを請け負う。そして空室増にストップをかけられなければ、不良融資物件の売却を急ぐ。
 北関東や横浜市などの「空室銀座」ではアパートローンが減り、建築需要も萎んでいる。埼玉りそな銀行や武蔵野銀行などは埼玉県発祥のムサコと深いつながりがあるが、借家に貸し込んだ横浜、千葉、静岡、群馬など地銀の勝ち組銀行でさえも動向を注視する。
 なぜなら、アパートの再生と処分は2019年から本格化し、金融緩和で生じた不動産バブルが崩れそうな五輪後がヤマだからだ。
 銀行のアパートローンの新規融資は、2015年秋から16年末まで前年同期比2ケタ増だった。15年における地銀の貸出残高に占めるアパートローンの比率は全体の約10%、信金では16%にも達した。15年の相続税改正で課税対象が広がり、地銀中心に、アパートを建てて不動産など相続資産の課税評価額を下げ、大幅に節税につなげる営業が流行った。その主戦場が首都圏で埼玉県、神奈川県、千葉県、東京多摩地区だった。昨年まで「ミニ・スルガ」として名をはせた都内の信金など、どこも火消しに必死だ。
 さて、ムサコの大谷義武社長(写真)は、夏場の最高気温も空室も日本一ホットな熊谷市出身で東大卒。三井不動産に入社後、数年で脱サラ。同社は05年創業で、すでに年商100億円を突破しているが、上場せずに出光興産のような家族経営を貫く。ノルマもないため、旧帝大卒の俊英も集まるという。
 今回のアパート融資危機を受けて19年度以降、出店戦略を加速し、東京と宇都宮、高崎、横浜の4店体制から千葉に加えて名古屋や大阪など10支店へと増やし、年1000億円を目指すという。また、海外物件も紹介し、個人の実物資産の形成の分野で総取りする仕組みもつくる。社員も300人まで増やしたいと意気込む。

記録的大ヒットの
中古物件認定制度


 さて、震災以来の建築価格高騰により、空室が出るアパートを建て替えずに修繕で乗り切るリノベーション(物件再生事業)の市場が急成長したが、ムサコが新たに開始した中古収益物件の認定制度の「リブレス」は記録的な大ヒットとなり、銀行の注目も集め、「もう勘弁してよ!」と同業他社が悲鳴を上げるという。
 建築士集団である同社が買い取った中古の収益物件は、独自に設定した約70項目について検査診断を実施。不適合箇所が存在する場合は修繕工事などを行い、投資商品としての安全性を確保。基準に達した物件については検査診断書、保証書を発行して認定再生物件として認定する。銀行の紹介案件が増えるため、年間250以上の物件を認定するもようだ。満室保証や賃料滞納保証や物件の品質保証が最大のウリで、空室物件が息を吹き返す蘇生を通じて売り手、買い手など関係者を皆満足させる「三方よし」の経営をPRし、強力な武器となっている。
 アパートを建設してサブリース(家賃保証する)する大手のレオパレスへの個人投資家(大家)の集団訴訟を受け、「建物の状態や入居者の属性を正確に把握し、満室状態で安心してアパート・マンション経営を行いたい」といった要求が高まっており、この難題を実現させる企業が伸びているというシンプルな構図でもある。
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