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取りやすいところから取るのが国家の選良の手口か(銀座の来日観光客)


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■巻頭リポート


国民をなめ始めた安倍内閣の基本姿勢
税金は「取りやすいところから取る」

■国民感情は正直「騙し討ちか!」だろう。国民の支持率をえらく気にしていた安倍内閣が霞が関を敵に回さない方向に変わった。関係改善で長期政権を維持したいのか――

 2018年度の「税制改革大綱」が固まった。自民、公明両党で大綱を正式決定、閣議決定されて1月に召集される通常国会に法案が提出される。
 18年度の大綱は「家計」を直撃する増税オンパレードとなった。所得税増税に加えて、たばこ税の増税、「国際観光旅客税(出国税)」の新設や住民税に上乗せして年1000円を徴収する「森林環境税」も創設された。年間で3400億円の増税になる、という。一方で法人は減税項目が目立ち、トータルでも増減ゼロだ。明らかに個人への課税を強化する姿勢が鮮明になった。

            ◇

「増税は高所得者だけ」
言い訳のまやかし


 10月の総選挙で自民党が勝利を収め、もはや怖いものなしの安倍内閣が選挙前の説明にはなかった増税路線を突っ走り始めた。それも法人や業界団体など「声の大きい」ところには配慮し、批判の声が上がらない「個人」には増税する。税金は「取りやすいところから取る」ということだろう。いまや安倍内閣は、完全に国民をなめ始めている。
「高齢化や働き方の多様化に伴って、税の在り方も考えねばならない」──
 麻生太郎副総理兼財務相は11月21日の閣議後会見でこう語っていた。所得税の見直しは、働き方によって税負担に差が出ないようにするのが狙いだという説明から、始まった。「サラリーマン(給与所得者)とフリーランスの格差を小さくする」と強調されたが、結局、それは増税に反対の声を上げさせないようにするための「口実」に過ぎなかった。
 税制改正では給与所得者だけに認められている「給与所得控除」を10万円削減して、自営業者やフリーランスなど所得がある人全員が対象の「基礎控除」を10万円増やした。控除の対象が多いほうを増やせばトータルでは税収減になるのかと思いきや、900億円税収増になるという。つまり、もともと給与所得者に課税強化することが本当の狙いだったわけだ。
「いやいや、増税になるのは高所得者だけです」というのが次なる「言い訳」だった。ところが「高所得」というのが年収800万円以上の給与所得者だということが分かって、にわかに国民の間に批判の声が上がった。
 そもそも給与所得者は完全に所得を捕捉されている。一方で、自営業者やフリーランスは申告に際して「必要経費」が認められており、給与所得者が「有利」というもともとの説明自体がおかしいのではないかという声だ。慌てた与党は公明党の要望を受け入れる形で増税になるのを年収850万円以上に引き上げた。
 実は、昨年度の税制改正などですでに増税が決まっているものもある。18年1月からは配偶者控除が変わり、世帯主の年1120万円超で増税になることが決まっている。今回の改正で年収850万円以上の人が増税されるのは20年1月からだが、その前の19年10月からは消費税率が8%から10%に引き上げられることが決まっている。
 出国するたびに1000円を徴収する国際観光旅客税(出国税)は19年1月から始まる。東京オリンピック・パラリンピックを目指してやってくる旅行者からガッチリ税金を取ろうという算段だが、日本から海外旅行に出かける個人ももちろん1000円を支払わなければならない。
 また、地方税に上乗せする森林環境税は24年度から。忘れた頃に増税がやってくる。

森・加計問題対応で
霞が関に媚びる必要性


 一方で、企業向けでは、中小企業の代替わりを後押しするための相続税の減税や、賃上げや設備投資に積極的な企業の法人減税を決めた。自民党、公明党で合意した大綱に従った改正法案は、与党が圧倒的多数を握る国会ではほとんど議論もないままに通過・成立することになる。
 10月の衆議院議員総選挙では、安倍晋三首相は消費税の使い道などを争点としたものの、所得税増税などについてはほとんど触れられないまま選挙を終えた。少なくとも国民の間に周知されたとは言い難い説明状況だった。その結果、自民党は大勝し、「怖いもの」がなくなった。次の国政選挙は19年夏の参院選まで予定がない。「国民(個人)」に媚びる必要がなくなったわけだ。
 一方で、安倍内閣は「霞が関」に媚びる必要が出てきた。内閣の足元を揺さぶっている森友学園問題、加計学園問題がなかなか終息しないためだ。森友にせよ加計にせよ、安倍首相を追い詰めている「情報」の一部は、明らかに「霞が関」から発信されている。
 もともと森友学園の敷地は国土交通省(航空局)所管の国有地で、売却にあたっては財務省(近畿財務局)が関与していた。財務省は歴代政権の実権を握ってきたが、現政権では主導権を経済産業省に奪われ、官邸の意向で「財務省外し」が行われてきた。2度にわたる消費税増税の延期も、安倍首相の財務省への不信感から政治主導で決断された。その財務省が森友学園問題で安倍内閣を揺さぶるのにひと役買っているのではないか、という見方もある。
(以下、本誌をご覧ください)
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