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自民党大勝はアベノミクスを評価した「経済最優先」支持者のお蔭だろう

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■巻頭リポート


「盤石」安倍首相はどこへ向かう
経済最優先か憲法改正・安保か――


■「民進党が実質『解体』で送る塩」と書いた前号そのままの自民大勝だった。有権者の選択は、あくまでも「経済最優先」にあった。これを安倍首相が見誤るようだと五輪特需のバックアップも吹き飛ぶ――


 衆議院議員総選挙は自民党が圧勝し、解散前の284議席を確保した。公明党の29議席と合わせると、参議院で否決された議案の再議決や、憲法改正の発議などに必要な衆議院全議席の2/3を超えた。
 森友学園や加計学園問題、相次ぐ閣僚の不祥事など、追い詰められての解散に見えたが、自民批判票の受け皿になる政党が明確にならず、対抗軸が出来上がらなかったことから、自民党が小選挙区で軒並み勝利する結果になった。逆風の中で解散に踏み切った安倍晋三首相の「完勝」である。

            ◇

「ポスト安倍」の話は
雲散霧消


 自民党が圧勝したことで、安倍首相の権力基盤がさらに盤石になるのは間違いない。解散前は自民党内にも「20議席近く減らすのではないか」といった見方があった。前回2014年12月の総選挙が「これ以上ない勝利」だったことから、平常に戻ったとしても議席の減少は避けられないが、逆風でさらに厳しくなるという声が多かった。
 そうなれば安倍首相の求心力の低下は避けられないと見られていた。党内では「ポスト安倍」を見込んでいるのではないか、とされるさまざまな動きが表面化した。派閥を立ち上げた石破茂元幹事長が執行部の対応を批判するコメントを出したり、麻生太郎副総理が派閥の合併に踏み切り、勢力を増したのも、「ポスト安倍」を睨んでいるという解説が流れた。8月の内閣改造で岸田文雄前外相が外相を固辞して自民党政調会長に就いたのも、安倍氏の後を睨んだためとされ、麻生氏がその後ろ盾になっているとまで言われた。
 ところがである。予想外の大勝利で議席を確保したことで、「ポスト安倍」の話は雲散霧消となった。今回の選挙で当選した衆議院議員の任期は21年10月までで、20年の東京オリンピック・パラリンピックを終えるまで選挙を行う必要がない。一方の安倍首相自身も、来年秋に控える自民党総裁選で3選される可能性が一気に高まった。自民党はすでに規約改正をして総裁任期を「連続2期6年」から、「連続3期9年」に延長している。つまり、来年9月に安倍総裁が再選された場合、任期は21年9月までとなる。つまり安倍首相は、自らが首相として東京オリンピックの晴れ舞台を迎えることができる体制が整ったのである。
 その来年の総裁選は、無投票になる可能性も出てきた。もちろんポスト安倍を睨んで総裁選に立候補することは可能だが、安倍氏に反旗を翻した場合、安倍総裁の在任期間3年間は反主流派として「無職」になることを覚悟しなければならない。それならば、実際に安倍総裁が辞めるギリギリまで安倍氏を担ぎ、禅譲のチャンスをうかがうほうが賢い、と考える政治家が多いからだ。
 オリンピック前の選挙は19年7月の参議院議員選挙だけ。ここでよほどの大敗を自民党が喫しない限り、安倍首相の地位は盤石である。
 では、その盤石な地位を生かして、安倍首相は何をやろうとするのだろうか。

消費税増税を補う
オリンピック特需


 今回の選挙では5年近くにわたるアベノミクスの成果を強調して、アベノミクスの継続を訴えたが、自民党が前面に押し出したのは経済ではなく「危機対応」だった。「公約」として6つを掲げたが、そのトップには「北朝鮮の脅威から国民を守り抜きます」を掲げた。北朝鮮による弾道ミサイルの発射や核爆発の実験で、緊張感が高まっているのを逆手に取り、「危機対応をできるのは自民党政府だ」という主張を前面に押し出したのだ。
 そして経済は2番目で、「アベノミクスの加速で、景気回復・デフレ脱却を実現します」とした。さらに3番目として「劇的な生産性の向上で、国民の所得を増やします」とした。
 4番目は「未来を担う子供たちに、“保育・教育の無償化”を実現します」。安倍首相は解散する「大義」として、19年10月からの消費税率の10%への引き上げを掲げ、その増税分で教育無償化を賄うとした。
 5番目は「地方創生で、活力ある元気な地方をつくります」。そして6番目が「国民の幅広い理解を得て、憲法改正を目指します」と掲げている。
 今回の自民党の圧勝によって、選挙公約の中に含まれていた、「2019年10月からの消費増税」と、「憲法改正を目指す」ことについは信認を得た、と言うこともできる。もともと決まっていた消費税増税については、今回の選挙によって、国民が了承したという形になり、よほどの経済情勢の変化がない限り、税率引き上げが行われるだろう。
 野党の多くは消費税増税に反対して選挙戦を戦ったが、有権者の間では消費税増税に対する激しい反発は起きなかったと見ていい。立憲民主党の枝野幸男代表が選挙戦で訴えたように、消費が弱い中で消費税増税をすれば、さらに消費を冷え込ませて経済を後退させる危険性は確かにある。問題は19年10月から先の消費が弱いかどうかだ。
 19年9月までは消費税増税前の駆け込み需要が発生すると見られる。東京オリンピック・パラリンピックの準備に向けた工事や、企業の準備作業も最高潮に達しており、かなり景気が過熱することになる可能性はありそうだ。
 その後19年10月からの消費税増税による反動減がどれぐらい大きくなるかだが、幸いなことに、反動減が予想される時期はちょうどオリンピックで海外からの観光客が激増する時期と重なる。この観光客による消費は通常に上乗せされる「特需」ともいえる消費だ。消費税増税で日本在住の人たちの消費が仮に落ち込んだとしても、それをオリンピック特需が穴埋めすることになりそうだ。消費税増税はこのタイミングでしか実施できない、と見てもいいだろう。
(以下、本誌をご覧ください)
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