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元木昌彦(もとき まさひこ)
編集者。1945年生まれ。「週刊現代」や「フライデー」の編集長として権力批判の誌面づくりを貫いた。メディア規制の動きに反対の論陣を張る。2006年11月、講談社を退社。オフィス元木・編集者の学校主宰、オーマイニュース元社長。上智、明治学院大学講師。大正大学客員教授。


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松田賢弥(まつだ けんや)
1954年岩手県北上市生まれ。業界紙「新文化」記者を経てジャーナリストとなり、「週刊現代」を中心に執筆活動を行う。政界について多くの記事を執筆している。主な著書に『闇将軍―野中広務と小沢一郎の正体』(2003年)、『無情の宰相 小泉純一郎』(2004年)、『逆臣 青木幹雄』(2008年)、『小沢一郎 虚飾の支配者』(2009年)、『角栄になれなかった男 小沢一郎全研究』(2011年)等がある。いずれも講談社刊


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■元木昌彦のメディアを考える旅(171)
 今月の同行者/松田賢弥氏(ジャーナリスト)


政局で政治家・小沢一郎を追うより
不透明な資産づくりをチェックせよ!

■たとえ裁判で無罪でも政治的責任が白になるわけではない

 私が週刊誌の現場にいた頃、フリーランスの記者たちは「首輪のない猟犬」といわれ、脛に傷をもつ権力者たちに恐れられていた。
 今回登場してもらうノンフィクション・ライター松田賢弥さんは、小沢一郎・衆議院議員が自民党最年少幹事長になった頃から彼を追及し続けて20有余年になる。小沢氏には蛇蝎のごとく嫌われながらも金脈を含めたスキャンダルを掘り起こし、「小沢一郎」という虚飾にまみれた政治家の実像をわれわれに伝えてくれている。
 松田さんの取材方法は、小沢氏のお膝元・岩手県に数え切れないほど足を運び、人に会い、資料を読み込む「どぶ板取材」である。
 4月26日に資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された小沢氏の裁判の判決が出る。新聞、テレビではわからない、“猟犬・松田”が見続けてきた「政治家・小沢一郎」の素顔を語ってもらった。

            ◇

元木 3月9日に検察官役の指定弁護士が、小沢一郎には「法の独自の解釈」「規範意識の鈍磨」があり、共謀は明らかだとして禁錮3年を求刑しました。判決がどうなるかわかりませんが、そもそも東京地検特捜部があれだけ総力を挙げたにもかかわらず起訴に持ち込むことができなかったのは、どうしてなのか。
松田 はっきり言って検察の捜査力の劣化だと思います。それと田中角栄、金丸信、小沢一郎と連綿と続いてきた権力構造への歴史認識が欠如していたのではないでしょうか。
 水谷建設から巨額な裏金をもらっていて、「陸山会」の土地取引はそれを隠すための偽装工作だったという論理を組み立てたのはいいのですが、小沢の裏金問題はそれだけではないんです。ゼネコンからの収賄だけに矮小化してしまったことが失敗だった。
 小沢のカネはゼネコンもそうだし、次から次に新党をつくっては潰した時の政党交付金も、新進党あたりから数えると100億円ぐらいどこへ行ったか、説明がついていません。
 ですから、本人だけではなく妻の和子や息子3人の名義でいくらプールされているのかという隠し資産の全貌が調べられなくてはいけないのに、それを本腰を入れて調べた形跡はないし、自宅へのガサ入れや和子への事情聴取もしていません。
元木 秘書を全面的に信用して全部任せていたなんて法廷で証言していますが、そんなことはないんでしょ?
松田 高橋嘉信という20年にわたり小沢に仕えた元大物秘書が、小沢事務所というのは小沢に全部報告しなければ何もできないと証言しています。毎朝、ダイニングキッチンで、夏は風呂から上がってきた小沢を団扇で秘書があおぎながら1つ1つ報告する。日程のことではなく、あのカネはどうなった、このカネはどうなったという報告です。小沢は全部頭に入っていますから、ただ聞くだけで、はい次、はい次とやるんだと証言しています。
元木 高橋元秘書は別にして、小沢の秘書たちは親分が嘘を言っているのに、反旗を翻さないのはなぜですか。
松田 恐怖支配の呪縛が解かれていないからですよ。ちょっとでも嘘ついたり間違った報告したら、クビを覚悟しなきゃならない。その支配の関係は奥さんの和子も一緒。小沢は簡単にクビにしますから、小沢に全幅の信用おいて仕えているわけじゃない。

被災地に出向かない
胸の内を読み解く


元木 小沢は昔、親父(小沢佐重喜・元建設相)は票は残してくれたが資産は残さなかったと言っていたのに、カネの出所を追及されると親父から相続した湯島の家を売ったカネが残ったと言っている。言うことがその時その時でくるくる変わっているのは、表に出せないカネがたくさんあるということだね。あなたの『小沢一郎虚飾の支配者』(講談社)の帯に「権力をカネに変えた男」とあるけど、そのとおりの政治家だと思う。
 20年以上継続して小沢を追いかけてきたライターは、新聞記者にだっていない。昔、立花隆が「田中角栄研究」を「文藝春秋」でやりましたが、あれは取材にも多くの人間が関わっていました。だけど、あなたは1人で追いかけているのがすごい。今、小沢という政治家をどう思いますか。
松田 小沢に隠れた魅力があるんじゃないかといわれるけど、そんなことはないですね。僕も小沢の選挙区である岩手県水沢(現奥州市)の近隣の生まれだから、小沢のバックボーンの人々が見えるんです。
(以下、本誌をご覧ください)
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