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新生銀行のケースを再考してみたい(写真はコリンズ会長)









  
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ケナック氏は日本で見せた手腕を本社サイドから発揮?
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巻頭レポート
日本企業再生で米ファンドは収穫期
今こそ再考すべき外資の積極活用法
■いつまでも立ち直れない日本経済はアメリカにとっても不安材料。今後も投資規制の緩和圧力が増大するだろう。だが、日本はこれを奇貨として再生に向かうべき時だ──

 2004年は日本の企業再生にとって最初の収穫期になりそうだ。米投資ファンドが買収し再建に当たってきた企業の上場が見込まれているからだ。厳しい再生プロセスを経て上場に漕ぎ着けられれば、他の再生案件にも弾みがつこう。同時に、日本の再生市場への投資妙味を知った米側は、日本に直接投資規制の緩和を求めて、さらなるビジネスチャンスの拡大を図るものとみられる。
            ◇
 ニューヨークの中心部、ロックフェラーセンターにある高層オフィスビル。その32 階にプライベート・エクイティ・ファンド大手リップルウッド・ホールディングスの会長室がある。眼下にスケートリンクを見下ろす、落ち着いた部屋に、大きな執務机と応接セット。華美な雰囲気は全くない。ティモシー・コリンズ会長兼最高経営責任者(CEO)は、取引先との電話を肩に挟みながら筆者を招き入れてくれた。新生銀行に日本コロムビア、宮崎のリゾート施設シーガイアなど、破綻した日本企業を次々と安値で買い叩き、ハゲタカと呼ばれた男は、意外にも柔和な表情でコーヒーを勧めてくれた。 「これまで日本に投入した百数十億円の投資案件が順調に再生軌道に乗り、これからもソフトウエアや自動車部品、流通、レジャー関係で投資案件を探していく」と、コリンズ会長は自信たっぷりに語り続けた。

リップルウッドに続く
米国有力再生ファンド


 まさに辣腕バンカーの雰囲気だ。ところが、「あなたは一部でハゲタカと呼ばれていますが」とぶしつけな質問を投げ掛けてみると、「残念至極で情けない」と率直な答えが返ってきた。「われわれの投資動機の大きな部分では、日本社会に貢献したいという希望がある。投資した企業が力強く、健全になってくれればと願ってやっているのに、なぜいつまでもハゲタカ呼ばわりされるのか理解に苦しむ」と肩を落とした。
 その上でコリンズ会長は、自分たちが一過性の投資利益を求めているわけではないとし、たとえば「新生銀行が明日上場したとしても保有株を売却するつもりはない」と言明した。同様に、再生を果たしてニューヨーク証券取引所に上場させた米企業の場合も、1株も保有株を売っていないと強調、長期的投資家として安心してつき合えるパートナーだと訴えた。04年中とみられる新生銀行の上場はリップルウッドの大きな成果ではあるが、どのように同行の将来に関与していくのか、日本の関係者は上場後の同社の動向に注目しておかねばならない。
 ちなみに業界関係者によれば、リップルウッドは新生銀行買収に10億ドルを投じたが、上場すれば株価総額は少なくとも80億ドルに達する見込みだという。これは、みずほフィナンシャルグループのおよそ2倍に匹敵する市場価値である。リップルウッドの投資が成功し、新生銀行が日本の銀行として再上場する―双方にとって理想的な展開であり、日産自動車に対する仏ルノーの投資と同様、こうした成功例は企業再生に弾みをつけることになろう。
 実際、リップルウッドに続けとばかりに、米国の有力再生ファンドが続々と日本市場に参入し始めている。著名投資家のウィルバー・ロス氏率いるWLロス・アンド・カンパニーは、1999年に破綻した大阪の第2地銀、幸福銀行を買収、関西さわやか銀行の名前で再出発して黒字経営に復帰。このほど三井住友フィナンシャルグループ系で第2地銀の関西銀行に吸収されることになった。合併後も、WLロスは15%の株式を保有、大口出資者として経営に関与していく。これも再建成功の事例で、自信をつけたロス氏は「破綻銀行が現れれば喜んで投資する」と、次の投資先を探している。
 一方、公的資金の注入を受けることになった足利銀行に対し、買収の名乗りを上げるのではないかと一部でうわさされた米投資ファンドのローンスターも、99年に破綻した東京の第2地銀、東京相和銀行の受け皿銀行として東京スター銀行を創設、営業譲渡を受けるなど、日本の金融再建事業の一角に食い込んでいる。
 またサーベラス・キャピタル・パートナーズは、ソフトバンクが保有していたあおぞら銀行の株式(発行済み株式の49%)をTOB(株式公開買い付け)方式で取得。既保有分と合わせ、約62%を抱える筆頭株主となった。

日本にはお金はあるが
再生のプロがいない?


 投資ファンドだけではない。ノンバンク大手のGEキャピタルや保険大手のAIG、プルデンシャル・フィナンシャルは99年以降、経営危機に陥った日本の中小保険を次々と吸収、日本の保険業界崩壊の危機回避に貢献してきたのはまぎれもない事実だ。また大手投資銀行のゴールドマン・サックスは、破綻したゴルフ場経営大手、日東興業を買収するなどして、全国に60カ所以上のゴルフ場を保有する、日本最大のゴルフ場会社となっている。
 日本の会員権ゴルファーは経営の安定を喜び、保険加入者は保険証書が紙くずにならなかったことに胸をなでおろしている。外資の日本参入を警戒しているのは企業であって、消費者ではない。
 だが、もっと詳細に見れば、外資と思っていた米系投資ファンドも実のところ、カネの出所は日本企業だったりする。例えばリップルウッドが第2期ジャパン・ファンド(12億ドル)を設立した際も、東京海上火災保険、オリックス、大同生命など日本企業がその40%を出資している。また政策投資銀行は、米大手投資ファンドのカーライル・グループに40億円を出資、その資金は医療機器メーカーの日本コーリン買収など、日本企業の再生に充てられている。
 日本にカネはあるのだ。要は、それが成長をもたらすところに有効活用されていないことが問題なのだ。郵便貯金などに眠っている資金を、再生ノウハウをもっているファンドに手数料を払ってでも使ってもらい、再起を図るほかないのである。
(以下、本誌をご覧ください)
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