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“蓄財のすすめ”が思わぬ暴露本に?
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続・外務省の体質
省内相場は「大使3年で1億円」
キャリア官僚のゆがみきった体質
■機密費疑惑を発端に噴出する外務省の腐敗。海外の日本大使館でも ゆがんだ“密室会計”が当たり前のように行われている──




 10億円前後の公金を横領・流用したとされる日本史上最大の税金泥棒、松尾克俊・外務省元要人外国訪問支援室長が逮捕され、外務省の機密費疑惑の捜査は新段階に入った。河野洋平外相は「1人の不心得者のために外交の信頼が失墜したことは残念」と、相変わらず事件を松尾容疑者の個人犯罪として逃げ切ろうとしているが、大半のキャリア外務官僚が機密費と特権に群がり、私腹を肥やしてきたのだ。外務省全体が「不心得者」であり、事件の背後にある「巨悪」を暴くことが不可欠である。今回は、在外公館で機密費と利権に群がるキャリア官僚たちの生態の一部を報告しよう。

告発本が暴く利権システム
幹部が恐れる“蓄財本”

 外務省疑惑が噴出する中で、『大使館なんかいらない』(幻冬舎)、『踊る日本大使館』(講談社)など、退職した元外交官らの書いた外務省告発本が次々出版されているが、外務省幹部が最も驚愕した本は『女ひとり家四軒持つ中毒記』(マガジンハウス)である。大阪大学教授として出向中のキャリア官僚、スティルマン美紀恵さんが書いたこの本は、20年間で東京と近郊に3軒、パリに1軒と計4軒もの持ち屋を購入した経緯をつづったものだ。
 本自体は素人の文書による下手な日記風苦労話で、読むに値しないが、看過できないのは、なぜ公務員なのに次々に家を購入できたかということだ。著者は1992年以降、1世田谷のマンション(6880万円)、2千葉県勝浦市の別荘(3000万円)、3パリのマンション(3500万円)、4目黒区の1戸建て(7000万円)を購入、総額2億円以上に上る。庶民がせっせと税金を納め、生涯に1軒買うのがやっとなのに、副収入もない一介の公務員に、こんなぜいたくが可能なのか。
 その鍵は、彼女が勤務の3分の2を海外で送ったことにある。なにしろ外交官の海外勤務では、さまざまな海外手当てが付いて給与は本省での3倍以上に膨れ上がる。衣食住は税金丸抱え、車の購入手当も付き、普通に暮らせば、年収を丸々残すことも可能なのだ。
 オーストラリア人を夫に持つスティルマンさんは「購入にやましい点はない。得た住まいは全人格をかけた労働への対価だ」と開き直るが、問題は、国民が不況とリストラにあえぐ中で、これほどの蓄財を可能にする外交官の特権と利権システムそのものにある。外務省幹部がこの本に驚愕したのは、本来は“蓄財術のすすめ”として書かれたこの本によって、外務省の利権の構造が国民に知れ渡ることを恐れたためだった。

夫人の下着も公費で調達
ノンキャリは召使いも同然

 実は、大使を終えたあと、都心に億ションを買う外交官が多いこともあまり知られていない。退官後、高級マンションを都内にいくつも買い、各国の外交官に住まわせて家賃収入で優雅に暮らす元大使もいる。「大使3年やったら1億円」が外務省内の通り相場だ。年収は3000万円前後でも、宮殿のような公邸に住み、コックや食材は公費持ち。洋服から本の購入まで外交経費で落とす。大使が機密費の使用権限を握るため、松尾容疑者のように着服することもできるのである。こうした外交特権私物化によって、億ション購入も可能になるのだ。
 数年前、駐インドネシア大使が、現地で放送されている日本語のケーブルテレビを公邸に引きたいと言い出した。会計担当のノンキャリア外交官は「あのテレビはドラマと歌だけで、ニュースはありません。お支払いは大使が出すことになります」と言った途端、この大使は「仕事で見るのだ。公費から出せ」。この会計担当官はやがて帰国を命じられた。

(以下、本誌をご覧ください。)

 
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