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写真(上)
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正野寛治社長(左)
ステファノポーラス常務執行役員(右)
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医薬事業が重点になる
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[企業研究]
医薬、機能化学品に重点シフト
首位奪回を目指す三菱化学の課題
■住友化学と三井化学の経営統合で国内最大手の座を追われる三菱化学の行方は──




 2003年10月、住友化学工業と三井化学が経営を統合し、世界5位のメガケミカルが誕生する。この時、国内化学最大手の座を追われる三菱化学(正野寛治社長)は高収益企業グループとして存在感を示しているのか、あるいは影は薄れているのか、が注目される。
 最近、富士通とのバイオ分野での提携など次世代の中核(コア)事業のダイナミックな強化戦略を相次いで打ち出している同社だが、成果が表れるのはまだ先の話。現行の中期経営計画で謳う高収益体質への変革を実現させることが先決。これには、02年度の連結総資産利益率(ROA)6%という中計目標が達成できない場合、経営陣が責任を負うといった、成果責任主義を徹底させる経営改革が不可欠ではなかろうか。
 住友化学と三井化学の統合の規模は、99年度の両社連結決算の単純合算で売上高が1兆8000億円、経常利益1245億円、純利益345億円。05年ごろにシンガポールに新設することで両社が合意している石油化学コンビナートの売り上げなどを含めて、06年度の連結業績目標は売上高3兆円、経常利益2500億円、純利益1500億円と設定している。住友化学の米倉弘昌社長が「21世紀のグローバルリーダーを目指す」と言うように、激化する世界競合においても「勝ち組」入りすることを宣言したものだ。
 住友化学が2月下旬に発表した、4月からの新中計は拡大路線に回帰する内容。退職給付会計に基づく積み立て不足の処理を含めて、負の遺産処理を終えた同社は、3年間に3400億円の投資枠を設定、コア事業である農薬や医薬分野での合併や買収(M&A)の実施を織り込んで、03年度に連結で売上高1兆2300億円(2000年度見込み1兆500億円)、純利益500億円(同320億円)を目指している。
 三井化学も97年10月の合併で誕生して以来、不採算事業や関係会社の抜本的処理など負の遺産処理にめどをつけており、4月から成長路線に移行する。今後3年間の両社の経営強化と、統合で拡大するキャッシュフローや強化される研究開発(R&D)力によって業容拡大が加速することは必至で、06年度の業績目標は現実味を帯びる。

PE、PP事業の統合で
生産能力の首位奪回を

 一方、三菱化学の2000年度連結業績予想は売上高1兆7700億円、経常利益450億円、純利益50億円。売上規模こそ国内トップだが、収益力は現在でも住友化学や三井化学に対して比較優位にはない。94年10月に旧三菱化成と旧三菱油化が合併して誕生して以来の課題が、収益力の向上。02年度を最終年度とする現行の中計は、「世界で戦える高収益化学メーカーグループ 常に先を行く企業集団」を経営ビジョンに掲げたうえで、ROAを重視した収益改善の実行プランとして策定、実施に移している。
 石化で安定したキャッシュフローを稼ぎ、これら経営資源を重点成長分野と位置付けた医薬、機能化学品にシフトし、強化・育成する戦略で、02年度の連結業績目標を売上高1兆8950億円プラスα、営業利益1410億円、経常利益1200億円、ROA6%に置いている。しかし、仮に達成しても、「三井・住友化学」が計画通りに経営強化が進んでいれば勝てない。
 とはいえ、三菱化学はライバルの動きをただ傍観しているわけではない。東燃化学とのPO事業統合会社である日本ポリケムは再びアライアンスに動いている。POとは汎用樹脂のポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)のこと。住友、三井化学が経営統合に先行して今年10月にPOを統合するのを受けて、欧米大手に比べて規模が小さく単独での生き残りは困難との認識が、改めてわが国PO業界に広がっているのを機に、積極的に働きかけているのだ。
 PEでは日本ポリオレフィン(JPO、昭和電工と日本石油化学のPE統合会社)と、PPではチッソと、01年春にも事業を統合、それぞれ生産能力首位を奪回する見通しだ。ただ、JPOは100億円近い塁損を抱えており、必ずしも「強者連合」とは言えず、統合後も一段のコストダウンなど収益強化のための構造改革は不可避。エチレン生産から一体的に事業統合の効果を追求できる住友、三井化学に比べ、成果を出すための課題は多いことが予想され、収益力への貢献は時間がかかる懸念もある。

(以下、本誌をご覧ください。)

 
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